2013年1月3日木曜日

青空文庫で「Kの昇天」読んだよ

9ページほどで10分もかからずに読める。

Kはなぜ死んだのか?
に疑問をいだいた(おそらく)家族が
私に送った手紙に、Kのエピソードを交えてKの死について解釈していく話

読後
死に対するイメージが印象に残った。
つらく、しんどいものではなく、
ふわふわと移動した先にあるものとして描かれている。

不治の病は、梶井基次郎を死にやった肺結核なのだろう。
結核は強烈な痛みがあるのではなく、徐々に弱っていき死んでいく。
また同時代の人々のなかでは結核による死亡はめずらしいものではなかっただろう。
徐々に弱っていくことで、意識は薄れていく。
この状態がおそらく影やドッペルゲンガーと表現されているのだろうか。

死んでいくことを、月世界へ行ったと表現し、
また月世界に行けなかったことをイカロスが落ちると例えていることから
死に対して否定的には考えていないが、積極的に死に向かっているのではない。

ゆったりと、時間がこれば連れて行かれると、あらがわずに身を任せているような印象をうけた。


ドッペルゲンゲル シューベルト

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