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2013年6月17日月曜日

夢幻花読んだよ

東野圭吾はハズレ無し
夏の風物詩であるアサガオ市
黄色いアサガオと、無差別殺人
そして、メル友にふられた?男
が、うまーくつながっていきます。

家族の縁から、才能から、今持つ能力から
義務が自分に渡される。
それを背負うべきか、あるいはどの義務を背負うか
それら義務を背負うことの喜びについて

2013年4月3日水曜日

砂の女読んだよ

乾いた砂の触覚的な感覚、太陽で熱をもった砂の温度などの情景描写が丁寧で読んでいて入り込みやすかった。
乾いて喉がカラカラになっていく様子なんてとてもいい。

概要
日常生活から煩わしさを忘れ昆虫採集にいった男が
騙され砂の穴に閉じ込められてしまう話。
逃げ出さないように監視する人々と、
砂の穴の家を守るために毎日砂かきをする女がでてくる。

印象に残ったシーン
・穴から逃げ出し砂のうえを逃げまわる所
・女が体を拭いてくれるところ
・砂から水を作り出す方法を発見したときの心の昂ぶり
・ラジオを聞きながら、桶に手をいれてうずくまるところ

感想
心の平穏に必要なものは本当に些細なものかもしれない。
でもその些細なものは一体どれなのかは分からない。
もし見つけることができたなら、
世界を穏やかに眺め、満足して生活していくことができるのかもしれない

2013年3月21日木曜日

箱男

ダンボール箱をかぶって生活する男。
見ること見られることで、人は存在する。

ダンボールをかぶることで、他人から見られることを避け
小さな覗き穴から世界を覗いて生活していくと、
どのような存在となり、どのような心境となるのか
箱男の日記がそれらを語っていく

箱男は世間からは無生物あるいは関心外のものとして扱われる。
見られることに苦痛を伴う人によってはその扱い自体が心地よさなのかもしれない。
箱の中からの景色は、自分という存在が匿名化されたことにより
その風景は写真に写したかのように、関心による濃淡を失う。

ダンボールにより覆われ、みられず、濃淡のない世界に住むということ。
それは世界に対して第三者の立場であるということかもしれない。

通常の生活をおくる人にとっても、ときおり第三者になることは
魅力的なものとなる。



ダンボールから世界に繋がりたいという欲求は、覗き穴で満足しえるかしえないか。満足いかないときが、ようやく箱を脱ぎ捨てるときだ。

見る、見られるの境界としてダンボール箱が存在する
ダンボール箱ゆえに匿名の第三者になれるのだが、
その境界を失った時、人の存在は一体どうなってしまうのだろうか。
羞恥もなく、濃淡のない風景として街を歩いているというのは、
どのような心境なのだろうか。

2013年3月4日月曜日

夜行観覧車読んだよ

高級住宅街に納得のいく家をたてたものの、
娘の受験失敗を機に家庭が壊れかけていた。
そんなとき、何不自由ないように見えた向かいの家で妻が夫を殺害する事件が起こる。

被害者かつ加害者の家族を主人公にせず、向かいの家族が主人公となっている。これによって被害者家族、向かいの家族、近所のお節介さん小島サトをつなげぐ被害者の息子、俊介がより強調されるようになっている。


読んだ後の印象
大事にしているもの、あるいは価値観を攻撃されたとき、
人は我を失い怒り狂うのかもしれない。
そして何を大事にしているかは、他の人には気づかないこともある。

2013年3月1日金曜日

Kindleでビブリア古書堂シリーズ

ビブリア古書堂シリーズの1~3巻がKindleになっていたので紹介。
古本に関連して事件が解決していく。
店長の栞子さんが魅力的に描かれています。
題材の本が読んだことあってもなくてもしっかり楽しめます。






2013年2月10日日曜日

快感回路読んだよ

快感についての研究を分かりやすく紹介した本。
・快感はどのように生じるのか。
・耐性、渇望、離脱症状が起こり依存症になる過程はどのようなものか。
・薬、食欲、性、ギャンブルの快感について。
・スポーツや慈善活動、社会的評価、瞑想で得られる快感について
が描かれている。

感想
どの程度快楽を求めるか、どのような種類の快楽を求めるかは
本当に自分の判断で選べているのだろうか。
依存になりやすい素因、本書ででてくるような脳内ドパミン受容体の異常をもつものが、
薬物依存やギャンブル狂い、あるいは過食による肥満となった場合、
自己責任と断罪されることがほとんどだ。本当に自己責任なのだろうか。
幸いなことに、快楽は大脳皮質との連携させることができるようなので、
他者に害を与えない方法で快楽追求できるというのは魅力的だ。
(本書では薬物依存患者が、ランニング依存になる例が示されていた)
ただしどのような快楽でも依存のリスクはあるようだが。

2013年1月4日金曜日

お金の流れ」はこう変わった! 松本大のお金の新法則を読んだよ

著者名買いした。
マネックスCEOで天才トレーダー。
自分の考え方が間違っていないことに勇気を得ました。

まとめ
トレンドのゆくえ:GDPの根源は人口と情報にある。そして中国はそれを満たす
ものの値段の変動をコップと水の例えで説明
通貨は実質金利の比較で上下する
お金の管理方法:
認知はゆがむので、ルールを作るべし。
ルールの例として、利食いは大きく、損切りは小さくとルール決める。
 例:15%上昇で利食い、5%下落で損切り
 上昇したときの追いかけ方:ドローバック=儲けから犠牲にできる%をきめて追いかける
 アセットケーションは重要
 
情報は量にこだわる=情報の重み付けができるようになる
さらにどの記事がよく読まれているか?
どのように掲載されているか?
その情報がマーケットに与える影響は?

あれっKindle版もある。
知らんかった。



2013年1月3日木曜日

青空文庫で「Kの昇天」読んだよ

9ページほどで10分もかからずに読める。

Kはなぜ死んだのか?
に疑問をいだいた(おそらく)家族が
私に送った手紙に、Kのエピソードを交えてKの死について解釈していく話

読後
死に対するイメージが印象に残った。
つらく、しんどいものではなく、
ふわふわと移動した先にあるものとして描かれている。

不治の病は、梶井基次郎を死にやった肺結核なのだろう。
結核は強烈な痛みがあるのではなく、徐々に弱っていき死んでいく。
また同時代の人々のなかでは結核による死亡はめずらしいものではなかっただろう。
徐々に弱っていくことで、意識は薄れていく。
この状態がおそらく影やドッペルゲンガーと表現されているのだろうか。

死んでいくことを、月世界へ行ったと表現し、
また月世界に行けなかったことをイカロスが落ちると例えていることから
死に対して否定的には考えていないが、積極的に死に向かっているのではない。

ゆったりと、時間がこれば連れて行かれると、あらがわずに身を任せているような印象をうけた。


ドッペルゲンゲル シューベルト

2012年12月22日土曜日

高村薫の冷血読んだよ。

2002年が舞台。1家4人の強盗殺人が起こる。
犯人2名の動機と人物像がとらえどころなく、
薄気味悪く、居心地の悪さを感じさせられます。

2002年の出来事がところどころ挿入されているので、
ストーリーをより立体的に感じることができます。
さくさくと展開を楽しむというよりは、
しっかり描写された登場人物をじっくり読み込んでいくような本です。

考え方や捉え方は、人によって異なるもので共有できるとは限らない。
強い動機が犯罪を引き起こすが、思いつきだけでも犯罪につながっていくこともある。
それでも生い立ちや動機を調べていくのはなんのためか?
もちろん、計画性や殺意の有無といった量刑の判断に関係するためなのだが、
ワイドショーや週刊誌をみていると、いかに特殊で自分たちと関係のない世界の住人かを
確認する作業のように考えてしまう。

それでも処罰をまつ犯人と合田とのやりとりは、
理解できない、分かり合えない相手とも言葉をかけあい、触れ合うことはできるのではないかと
思わせます。

カポーティーのほうも読んでみようかな。


2012年12月3日月曜日

Kindle版「垂直の記憶」読んだよ。

山の様子やスリリングな部分以外にも、登るための準備を整えているところ、山への情熱が読んでいて楽しい。
いや、山への情熱というよりも、自分の限界を登山を通じて高めていく。体力、精神力、頭脳をすべて注ぎ込んでいくところが、かっこいい。
友をなくし、指をなくし、そして妻も危険な状態にした山。それでも山を愛する登山家の記憶7選です。

kindle版

2012年10月9日火曜日

夜と霧 新版

精神科医による強制収容所での心理分析。

自身も被収容者である精神科医が、理不尽な暴力、肉体的な限界が人間の心にどのように作用するのかを書いている。
グロイ話はでてこないので、安心して読んでいいです。

生きるため以外の行動はそれ自体が贅沢なものであり、
ほどなくして、感情は平坦化していく。
その中でも、人間の尊厳を失わずにいれた人々はどのようであったか。
を探るのが主な趣旨のようだ。

収容所から出た後もつづく元被収容者の異常性は悲しくやるせない。

2012年9月27日木曜日

清洲会議

本能寺の変の後、織田家の家臣が主導権を争う会議
利害を争う会議は、すでに戦争そのものなのだろう。
会議場での駆け引きだけでなく、
駆け引きの準備段階から、カードを選んでいく様子まで描かれているので、
登場人物の性格や感情がうまく表現されていると思う。

読後感は軽く、時間もかからずに読めます。

この2chまとめを思い出した

2012年8月31日金曜日

苦役列車

主人公はひとつのきっかけで人生の早い段階で転落していく。
なんとか日銭生活を始めるが、堕落的な性質をもつ主人公は、
鬱屈とした感情をもちながらも、その生活にある種の居心地のよさを感じてしまう。
理性的合理的に考えるなら、日銭から貯金すればとか、昇給の機会を棒に振っただとか
そんな風に考えてしまうだろう。
先のことから目を逸らした日銭生活の誘惑と、そこから抜け出す環境変化への抵抗。
一度動き始めたら止まることなく、器械のごとく環境はシステムとして動き出す。
事故や老齢で体を痛めても、止めることができない、これこそが苦役列車なのだ。

分かっていても抜け出せない苦しみを知る人は共感し、
その苦しみから目を逸らすものは批判する。
そんな印象のうける小説でした。

2012年7月16日月曜日

葉隠入門 (新潮文庫)

三島由紀夫の座右の書。
戦後の価値体系の変化を感じながら、その新しい思想には共感を得なかった。
戦後思想への変化の中で、
戦国時代を終えた江戸時代に、死からの距離という類似点を見出した。
それにより、死を前提にして生きることの大切さを書いた「葉隠」は
三島文学の母胎となった。

2012年7月15日日曜日

金閣寺

認識対象は認識する側に影響を与える。
金閣寺は主人公にとってそのような存在だったのだろう。

中学生のころは情景描写ばかりで、つまらないと感じたけれど、
30前に読んでみると、小説における美意識の高さに驚かされる。
言葉の使い方、物語の組み立ては堅牢な建築物のようで、
認識と言葉の重要性は哲学的であり、中学生の自分には分からなかったのだろう。

特に金閣寺に対する病的なまでの美的認識が素晴らしい。
そして主人公が金閣寺にとらわれていく状況。
金閣寺の存在を焼き放つことによる、解放への渇望は
まさに盲目的に取り憑かれているさまだ。

コンプレックスが人生に影響を与え続けることは、誰にでもあることなのだと思う。
主人公の場合は人から距離をおき、認識は金閣寺にとらえられてしまった。
金閣寺を焼き放ったあと、開放された主人公の人生はどのようになっていくのだろうか。

師匠である老師は若いころは、道楽の限りを尽くしていた。
老師はこの落ちていく弟子をどのような思いでみていたのだろう。
老師側からスピンオフ作品があれば絶対買うのに、すでにそれは望めない。

2012年6月18日月曜日

贖罪

この人の書く本は、自分がそのシステムに組み込まれたら、自分もまた犯罪を犯すのではないかと思わせるようなところにある。

センセーショナルな事件が起こった時、まず事件を引き起こした犯人の特異性を探るマスコミ報道が行われる。例えば、ひきこもり、就職の失敗、精神疾患、両親の離婚など。その事実を知ることで、自分と事件が非連続であることを感じている風潮は、現在においてひどく感じることた。

そんな態度をとるヒトに是非読んで欲しい。犯罪や事件が自分と連続性のあるところに存在することにぞっとするだろう。

2012年6月16日土曜日

無限の網 草間彌生自伝

草間彌生の自伝
面白さや素晴らしさよりも、
もっと根底のエネルギーに対して作用してくる本です。

僕の場合は、絵やパフォーマンスよりも、こういった文章による表現が
受信器として働いたためか、
読んだ後、焦燥感にかられるようでした。

今まで芸術家を含めて色々な伝記・自伝を読んできたけれども
根底に流れるパワフルさと、表現が時間との戦いで、走り続ける勢いが
文章から伝わってくる感覚は他の自伝などでは感じなかった。

スキャンダラスな記述と時々自慢に聞こえる文章もあるが
圧倒的な勢いを感じさせられ、それが自分にも影響を与えていることを実感します。

2012年6月12日火曜日

オレたちバブル入行組読んだ

バブル期に入社した銀行員の物語。
不渡りに関連して貶められた主人公が、やり返していく。
ジワジワを追い詰めていく所がハラハラして面白い。

題材としては、重苦しくエグい話にももっていけそうだけど、この小説はぐっとりくどくなくて、軽い気持ちで読めます。

2012年3月18日日曜日

デザインセンスを身につける読んだ

デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)
デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)

服装のデザインセンスとはあまり関係なかったけど。面白かった。

自分が周りの人々に
どんなメッセージを、どのようにを伝えたいか。
あるいは、自分が望む印象をどのように与えるか。

その方法として「デザイン」がある。

SNSのアイコンから、デザインの重要性と三分割法や構図などといったデザイン技術の紹介へと続く。
題材がSNSのアイコンであるため、読み易かった。


最後の「あなたのケースで考えよう」5stepで
自分のストーリーテリング、強み弱み、方向性とターゲットを明確にしてくれる。


佐藤可士和などが、企業に引っ張りダコのように、
ブランドの本質を考えるデザインの考え方は、一般の人々にも利用できるかもしれない。

・・・
インナーブランディングうまく使えば、モテるかな??
デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)
デザインセンスを身につける (ソフトバンク新書)

2012年3月14日水曜日

英仏百年戦争読んだ

英仏百年戦争 (集英社新書)
英仏百年戦争 (集英社新書)

イングランドはもともとフランスのノルマンディ公に支配されたフランスの一部だった。
イングランドの領土が広がるにつれてイングランド(ノルマンディ公)とフランス王家の二大勢力は、争いを激しくしはじめた。しかしともに「フランス人」であった。

当時は国の感覚は希薄で、領地の感覚が一般的であったため、イングランド対フランスの国家間戦争ではなく、あくまで領主同士の対立であった。
最終的に英仏百年戦争はフランスが勝利し、大陸はフランスのものになった。

英仏百年戦争と、戦後の国内有力者の掃討を通じて中央集権国家が誕生した。