2012年12月24日月曜日

映画レミゼラブル観てきたよ。


Who am I ?を私たちに問う映画です。

本、映画、漫画すべてをあわせて、自分のなかの今年一番でした。
パンを盗んだ罪で刑務所にはいっていた主人公ジャンバルジャンが、
司教と出会うことで改心し生活するも、過去の罪がジャンバルジャンを追いかけていく話。
フランス革命後の貧困と民衆蜂起を背景に物語が進んでいく。

この映画は国によっては問題作になりえるだろう。
貧困と民衆蜂起の映像、そして民衆の歌は今の虐げられている人々へのメッセージとなる。
閉塞と貧しさの足音が聞こえる今の日本で、
フランス革命理念である自由、平等、友愛は僕たちが今まさに求めているものだ。

お金がないがゆえにパンを盗む、子供が死ぬ、売春に身を落とす。
そしてそのような人々が集まる貧困街。
そんな世界がこの国に広がるのは何年後だろうか。
この映画が今ではなく、そのときに上映されていたなら、
人々に少なからず影響を与えただろう。

Who am I ?
その意味は私は誰か?ではなく
私はなにものか?私はどのような存在であるべきか?を問うている。

ジャンバルジャンは重大な決断をするときに、この質問をすることで
神と自分自身に対して誠実になった。
ジャンバルジャンを追っていた警部補、さらには民衆蜂起を指導していた2人、
これらの登場人物も自分自身の存在となすべき行動を問いながら生きているのが伝わってきた。


なぜレミゼラブルの題名なのか。
ああ無情の訳が有名だが、原文訳では悲惨な人々と訳させれるらしい。
革命後も続く王政のためか、それともなおも続く貧困のためか、
あるいは、ジャンバルジャンを改心させたのが、アンシャンレジームの旧勢力である司教であったためか?
ジャンバルジャンは主人公であるけれども、虐げられる民衆の代表として登場するだけで、この題材は民衆に焦点を当てているのではないか?


自分の存在について神と語り合う映画を観たのはクリスマスイブにぴったりでした。
CDでたらぜったい買う。


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